メルマガ(アーカイブ)
(第7話)更に!社員面接。!
Vietnam Dairokuの現況としては・・、
ホーチミン税関との格闘の末に持ち込んだMac5台に現地調達のWinが1台。
(メーカー不明、確か台湾メーカーだったような・・。)
そして、これも現地調達した聞いたことの無い台湾メーカーの液晶モニター
が6台。
それに、机とイスが8セットとほぼ空っぽの書棚が1台、
それに何故か冷蔵庫が1台とゴミ箱2個があるのみです。
そうそう・・、そして人材は、これまでに度々登場してきた「灼熱の!ダナン
縲怎nノイ、ビザ申請二往復の旅!!」で活躍してくれたトゥン君をはじめ、
英会話はバッチシ!なんだけれど日本語はかなり怪しかったユンさん、
そして3名の中ではやや日本語がまともだったカーンさんの3名のみです。
しかし、3名のベトナム人スタッフもかなり日本語が上達し、日常会話や業務
連絡もほぼ問題なく意思の疎通ができる状態になりました。
そこで、これからはいよいよワーカーさんの募集そして研修開始です。
前回の募集は、三つのルートを使って日本語が出来る人材をということで募集
しましたが、今回は、ダイク村長の筋と秘書のガップさんの筋、弊社スタッフ
の筋を通じて募集をかけました。
(ビジネスサービスの会社に依頼すると紹介手数料が発生するため。)
今回の面接は、前回のような小論文3題に始まり、グループディスカッション
と、その後5名づつの面接をびっしりとやり、仕上げは個人面接というような
夕刻には受験者も面接官の私もへとへとになってしまうハードな採用試験では
ありません。
採用の条件は・・、「特になし!」
強いて言えば、弊社の事業内容に興味があって、弊社の提示する労働条件に
納得した人!というような至極アバウトな条件です。
ただし、最初に甘い話はできるだけ出さず、賃金のアップは成果報酬で!
ということを強調しておきました。
「切り抜きの目標は一人日産100点だよ!」
「1日100点出来るようになったら給料は1,000,000VND(ベトナムドン)ね!
それまでは900,000VNDしか払えないよ!」
「さらに、日産120点になったら100,000VND上乗せね!」
だから頑張ってね!
「でも、早いだけじゃ駄目だよ!!
ポイントは3つ!
『早く!正確!納期厳守!』だよ!!!」
900,000VNDというと日本円にして7,000円ほどですから近年の人手不足から
人件費が高騰している中国の女工さんと比べてもかなり低い水準です。
とはいっても、社会保険料として基本給の17%は会社負担ですし、昼食・夜食
は会社持ちということにしていますので、実際の会社負担分は、一人あたり
9,000円縲鰀10,000円程度にはなります。
しかし、ここホアカイン工業団地の日系企業では大抵、ベトナムの最低賃金
710,000VND+αがワーカーさんの賃金相場ですから日本円にしておよそ5,500
円程度+社会保険料+昼食代です。
さらに、ベトナムローカル企業や韓国、台湾系資本の会社ではその最低賃金す
ら守っていないところがゴロゴロしているということですから弊社の提示した
初任給900,000VNDというのは、「ダナンの相場としては、そう高くはないが決
して悪くはない水準!」といえるでしょう。
(一応、DTPオペレータですから多少『IT技術者』の香りがする職種というこ
とで若干色をつけてあります。)
現在、Macは5台しかありませんので、昼夜二交代の体制でスタートするため
に、とりあえず昼5名、夜5名の合計10名を確保しようということで手当た
り次第に面接をすることにしました。
面接日に指定したその朝・・・。
会社に着くと、既に3名が面接に来ています。
「おっ!やる気あるね!よしよし・・。」
「9時から、というのに30分以上も早く来るなんて感心!感心!」
9時からの面接に集まったのは、
1.ダナン工科大学を卒業し日立電機でマーケティングに関わっていたという
24歳のビン君。
2.サイゴン文化大学を卒業し観光を専攻してホテルに勤務していたという
25歳のフン君。
3.高校を卒業してからベトナムの軍隊に行っていたという22歳のドゥック
君。
4.短大卒で、アカウンターの資格を持っている24歳のナーさん。
5.同じく短大卒で、コンピュータソフト開発会社で事務をやっておりアカウ
ンターの資格を持っている24歳のアンさん。
6.高卒でガードマン(所謂、守衛)をしていたという23歳のトゥアン君。
男性4名女性2名の合計6名でした。
キリッと厳しめに仕事内容や条件面の話をして、最後は「ポイントは3つ!」
を強調し、およそ一時間。
「明日、電話をするからその時返事をするように・・。」
と告げて、
「はい!説明会及び面接終了!」ということで解散すると・・、
また、「面接に・・、」ということで別の2名が待っていました。
再度、一時間同じ説明を繰り返し、
「はい!説明会及び面接終了!」ということで解散すると・・、
今度は、現在日本料理屋で働いていて日本語もOKヨ!という娘が、
「昼休みの時間なら抜け出せるから面接して欲しい・・。」
ということで急遽、喫茶店で待ち合わせをして出張面接をすることになり、
車を飛ばして待ち合わせの喫茶店へ行ってみると・・、
1人の予定が3人の娘さんが来てました。
よくよく話を聞いてみると、3人ともまだ大学生で、
「大学へ通いながら仕事もしたい・・。」などと言っているので
「ダメダメ!夜勤明けに学校へは行けんでしょ!」
「それに、試験の時とかどうすんの?」
「試験だからって、会社休むの?」
「昼の勤務だけ・・、というわけにはいかないんでしょうか?」
みたいな都合のいいことを言ってくるので
「他の社員は昼勤やったり夜勤やったりしてんのにあなただけが昼勤だけヨ
というわけにはいかんでしょう。」
「アルバイト感覚では困るんだよね縲怐I」
「また、来年もおそらく募集するからちゃんと卒業してからオイデ!」
とヤンワリ断って、3人と別れました。
前回も、卒業していないにも拘わらず試験を受けに来ていた男性がいました。
ベトナム人は、在学中のアルバイトと正社員としての正式な就職とを区別して
考えないのか?という疑問を持ちました。
おそらく、大学を卒業してもまともな職場がまだまだ少ないダナンの求職状況
においては、
「就職は・・、できるときにしてしまえ!!」
という感じなのかもしれません。
そんなことを考えつつ・・、
ダイクのトゥアン君が運転するダイク村の専用車に乗って、ダナンの海沿いを
飛ばしている間中、南こうせつとかぐや姫のCDがず縲怩チとかかってました。
「ダナンの風景とかぐや姫って、存外悪くない取り合わせだよな縲怐B」
「なぜか、心に染み入るな縲怐B」
「帰ってから買おうかな縲怐B」と、
不思議な感動に包まれながら・・・、
「赤ちょうちんに縲怐Uわれて縲怐v
などと口ずさみつつ、会社に戻ると・・、
また、別の3人が「面接に・・、」ということで待っており、
また、朝と同じ説明を繰り返し・・・、
「はい!説明会及び面接終了!」
手抜き面接でやっつけよう!のつもりが結構エネルギーを消耗し尽くして、
相当、面倒くさくなっていた頃、
最後のトドメで、更に!もう一人の女性が、
「面接に・・、」とやってきてくれました!!
結局、この日も都合15名を面接してしまいました!
「前回と合わせて合計で、面接30人か縲怐B」
反省点としては、今回は事前の準備はいいかげんで行きあたりばったりも甚だ
しく、しっかりと時間すら決めていなかったことでした。
しかし、嬉しかったこととしては、Vietnam Dairokuスタッフでかなり日本語
の怪しかったユンさんとカーンさんは、今回は頼もしい通訳としてまた人材集
めのコーディネーターとして立派に活躍してくれたことです。
現在、Vietnam Dairokuには先の3人の指導のもと、10名のワーカーさんが
毎日せっせと切り抜きの練習に励んでいます。
電話した結果、
「自信がない。」といって入社しなかった人も数名いたようでしたが、
ユンさんとカーンさんに、「面接の仕方は、分かったでしょ?」と聞くと、
「はい!覚えました!」とのこと。
「善哉!善哉!」
では!足りない分の補充は、
「君たちはリーダーなのだから随時、面接して採用しておきなさい!」
と、言いつけておいたとおり
現在では、3名ほどの私の知らない社員が採用されています。
日本では、新年会や社員旅行などの会社ぐるみの行事は不評です。
しかし、ベトナム人は、食事に行ったり小旅行に行ったりという会社行事を、
結構喜んでくれるそうです。
来月ダナンにいった際には、13人の社員全員を連れておいしいベトナム料理
でも食べに行こうかと思ってます。
(Mr.ホー)