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(第20話) 最低賃金・・・!
日本では、「最低賃金!」とかいっても普段は、それが一体いくらなのか、
また、いつ、どのようなペースで変更が加えられているのかなどあまり意識
することなく経済活動を営んでいます。
また、いつ、どのようなペースで変更が加えられているのかなどあまり意識
することなく経済活動を営んでいます。
一時期、民主党が地域ごとの事情を考慮することなく、
「最低賃金を一律1,000円に!」
などと無茶なことをのたまわっていた時に、
「そう言えば、最低賃金という概念があったなあ・・。」
と気づく程度の認識です。
ベトナム政府は、毎年毎年、最低賃金の引き上げを実施する意向です。
ベトナムニュースによりますと・・、
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グエン・ティ・ハン労働傷病兵社会相は、国内企業の最低賃金を現在より20%
引き上げ、月額54万ドン(約4000円)とすることなどを定めた2008-2012年度
の最低賃金改定案の内容を発表した。
準備が整い次第、近く政府に提出する予定。
ハン大臣は最低賃金に関し、遅くとも2012年までに国内および外資系企業の
統一基準を設けるため、引き続き段階的に引き上げを実施するとしている。
そのため最低賃金は、2009年には月額64万8000ドン(約4800円)に、2010年
には77万7600ドン(約5800円)に順次改正される。
なお施行日は、毎年1月1日からとなる。
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ハン大臣によりますと、最低賃金は3つの区域別に設定されており、
ベトナム企業は、
第1種区域が、62万VND(約4400円)、
第2種区域が、58万VND(約4100円)
第3種区域が、54万VND(約3900円)
としています。
また外資系企業については、
第1種区域が、100万VND(約7100円)、
第2種区域が、90万VND(約6400円)、
第3種区域が、80万VND(約5700円)
に引き上げられるとのことです。
なお3つの区域は次の通り、
第1種区域(ハノイ市とホーチミン市の区部)
第2種区域(ハノイ市とホーチミン市の郡部、ハイフォン市区部、ハロン市、
ビエンホア市、ブンタウ市、トゥザモット町・トゥアンアン郡・
ジーアン郡・ベンカット郡・タンウエン郡)
第3種区域(その他)
となっておりますので、ダナンはその他の第3種区域ということになります。
ベトナム統一企業法によれば、ローカル企業と外資企業は法的に差別しない
ということになっていた筈ですが最低賃金においては、国内企業はいくら縲怐A
外資企業はいくら縲怩ニ、しっかりと差別をしています。
これも、とってもベトナムらしいところかもしれません・・・。
ダナンの外資企業である弊社としては、
従来の71万VND(約5100円)→80万VND(約5700円)ということになります。
「ふ縲怩A一人あたり600円ね!」
とはいっても、社会保険の会社負担分や残業代、職務手当、住宅手当、交通
費、昼食代の負担などのもろもろをトータルすると、最低賃金で雇用したと
しても、一人あたり最低でも9000円程度はかかることになります。
弊社の場合、実質的には一般ワーカーで10,000円以上になっています。
更に、毎年、毎年、10%縲鰀20%の賃金アップを覚悟した経営計画を!ということ
になると中期計画は見直していかなければなりません。
今年に入ってからベトナムのインフレは凄まじく、ブルームバーグのデータ
によれば、何と!昨対で14%縲鰀15%!!というインフレ率です。
先月、ダイク村のカフェテラスにダイク村の住人が集まって、
「ベトナムの銀行に定期預金をしとくと一年で利息が11%つくぞ!」
「今度、個人口座を作っておこうかな・・。」
などといって笑っていましたが・・・、
11%程度の利息では、一旦人質を預けたが最後、実質的には毎年、毎年、虎の
子の預金は確実に目減りしてしまう・・・。
というようなことになってしまいます!
もっとも、闇の両替屋で日本円にチェンジして根気よく持ち帰るなどという
ことをすることができれば年利11%の恩恵にあずかることは可能です。
(一度に持ち帰れるのは、約70万円までですが・・。)
ベトナムのズン首相もインフレ抑制が最大の政策課題!として金融引き締め、
財政削減、物価統制に本腰を入れると報じられているところです。
弊社は、市内からバイクで40分程かかるロケーションであり、更に全員がバ
イクで通勤してくるため、インフレの影響もさることながら、昨年来の原油価
格の暴騰が社員達のふところを相当痛めつけてきているようです。
先日も、再三にわたり、
「社長縲怐I基本給は、もっと上がらないんでしょうか!?」
「ガソリン代が高くなってみんな生活が出来ないといっています・・。」
「なんとか、交通費だけでも増額をお願いしま縲怩キ・・!」
と、泣くようなメールが入ってくるため、急遽、一律20万VNDの交通費を30万
VNDに増額することにしました。
昨年からVietnam Dairokuでは、次から次へと予定外の出費をだらだらと垂れ
流しているため、著しい生産性のアップを持続させる手段が必要になってき
ています。
肝心の社員達の働きぶりは・・・!
かなり・・、のんびりしています・・。
社長である私が出社している時であっても社員達は・・、
特に、男性社員達は・・、
実に!のんびりゆったりと仕事をしています!!
そして、定時になると(なる前に・・)さっさと帰ってしまいます。
たとえ、仕事が残っていようとも・・。
文字通り・・、蜘蛛の子を蹴散らすように・・・、
さっさと帰ってしまいます!
よく、「ベトナム人は勤勉でしょう・・?」と言われますが、
私にしてみれば、
「どこが!?」
「どこが!勤勉なんじゃ!?」
「この姿のどこが!勤勉なんじゃ!! エ縲怐I!!」
という感想です。
女性はともかく・・、男はダメですねえ縲怐B
もう少し欲を出してくれれば!という気がしています。
そこで!
先月から、Vietnam Dairoku の給与体系を一ヶ月の仕事量に応じた厳然たる
成果主義に変更いたしました。
最低賃金以上は確保しつつも、早く、正確に、納期通りに、大量に仕事をこ
なした社員は、一般社員であっても、その成果によってはリーダー以上の高給
取りになれる!という成果主義です。
高卒の君も・・、専門校卒のあなたも・・、
日本語が出来る人も出来ない人も・・、
やる気と成果次第でリーダー以上の高給取りに・・・!
そして、年間成績優秀者2名をあこがれの日本研修に・・・!
さあ縲怐I Vietnamese Dream目指してガンバレよ縲怐I!
という、大甘の飴だまをも用意しました。
先月から、この成果主義を導入したところです・・。
さてさて、蜘蛛の子達も、
これで少しは目の色を変えて欲を出してくれているでしょうか・・。
次回の出張が楽しみなところです。
(Mr.ホー)