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(第15話) テト明け・・・
テト(旧正月)明けのある日・・・、
中国DTP顧客担当の田中君が、私の部屋へ飛び込んできました!
「社長!今夜はベトナムへ仕事をまわせません!」
「なにっ! 何で!?」
「トゥン君が会社で突然倒れてしまったそうです!」
「夜勤責任者のトゥン君は、病院へかつぎこまれ、
カーンさんも病気で夜勤の替わりが出来ず、
おまけにワーカーも二人しかいないそうなんです。」
「トゥンが倒れたって、大丈夫なのか!?」
「ワーカーが二人って、あとの三人はどうしたんだ!?」
「どうも、まだ、休んだまま出社していないようなんです。」
「なに縲怐I会社にきとらん!!どういうこっちゃ!」
弊社の中国DTPの窓口業務を担当している夏くんは、
「あ縲怐I中国も同じですよ・・。 それ、よくあることですね縲怐B」
と言って笑っています。
中国では、出稼ぎワーカーの中には春節(旧正月)の休みに田舎へ帰省した
まま帰ってこないものかなりいると言う話をよく聞きます。
ベトナムでも状況はよく似ているようで、先日、ダナン某社の日本人駐在員
(とはいってもこの方は、ダナンに住み着いてしまうことになるでしょう)
Iさんからいただいたメールには・・・、
「Mr.ホー様
お世話になります。
12日から稼働を再開しましたが、工場の方がなかなかテト気分から
抜け出せない雰囲気を醸し出しており、とても困っております。
現時点においても、まだ50人の工員が戻っておりませんし、
早退も目立ちます。
あまりにも活気がないので、私まで帰りたくなります…。」
という、メッセージがありました。
日本であれば、
新年は、明けましてお目出たい!ものであり、
仕事始めの日は、会社にとっての元旦(元の日)ですから、
もちろん、晴れやかな顔で全員揃って!
年頭の挨拶に始まって、本年のスローガンや目標を発表し、
今年こそ頑張るぞ!!である特別な日!である筈です。
早速、ユンに連絡を取り、
「すぐにトゥン君のところへお見舞いに行ってきなさい!」
「そして、今夜から昼夜昼夜と、何人ずつの戦力が揃うのか確認して毎日毎日
本社へ報告しなさい!」
と指示しました。
幸い、トゥン君は低血圧性貧血でということで大事には至らず、
2縲怩R日の入院のあと元気に復活していますが、その間、ユンが一人二交代
で昼夜昼夜と頑張ってくれていました。
しかし、トゥン君の戦線離脱にあいまって、カーンが咽喉炎のため声を出せ
なくなりスカイプで連絡を取ることができません。
また、ワーカーが不足している分を補うために、責任感の強いユンは徹夜明
けから続けて昼勤務を続けていたため頼みのユンまで遂に悲鳴を上げ出して
しまいました。
200名中50名が戻っていないというのも相当大変で、現場指揮官が、
「私まで帰りたくなります・・・。」という気持ちもわかります。
しかし、まだ3/4の戦力が生き残っており現場指揮官が健在な部隊と、
夜勤の6名中3名が無断で戦線離脱して戦力が半減してしまった上に、現場
指揮官まで傷痍軍人化してしまった部隊とでは、その業務支障度は比較にな
りません。
これは、また早々にダナンへ行って、「Mr.ホー元帥登場!喝縲怐I!!」を、
やり直しておかないと大変なことになるゾという気がしてきました。
無断欠勤は、文化や習慣の違いということでのんびりと片づけておくわけに
はいきません。
2月から新たに15名の新入社員の採用を始めていることもあり、
「そもそも!会社に就職するということはだな・・!」
というようなレクチャーを半日くらいかけて行い、厳格なルールづくり、
それに伴うペナルティもセットで明示しておかねばなりません。
中国でもベトナムでもペナルティのないようなルールは誰も守ろうとしない
からです。
日本人の「民度」は、ほっといても相当高い!というのが実感です。
(Mr.ホー)